福島県にある東北本線の駅、矢吹駅がぶっ飛んだデザインで知られているという話を小耳にはさんだもので、ちょいと足を延ばす用があったので寄ってみました。郡山からクルマで走るコト半時間ほど･･･?国道4号線から矢吹市街地に入る道を行くと、昆虫のような建物が現れました。複眼の印象が強烈な建…… more 物です。こちらが今回の主役、矢吹駅です。広角にして全体を収めてみました。やっぱり巨大な二つの丸い窓がなんとも強烈な忘れがたい印象です。1995（平成7）年に建てられた駅舎で、設計はSKM設計計画事務所。翌1996（平成8）年にはグッドデザイン賞、1998（平成10）年には駅周囲を含め、福島県建築文化賞特別部門賞を受賞している駅舎なのです。もっと最近の建築家と思ってましたわ。やぶき観光案内所と同居している駅舎で、観光事務所のデザインが、701系電車ですね。目玉の下の金属質な素材感に圧倒されそう。一日平均乗車人員は約1000人。これだけぶっ飛んだ駅舎、もっと多くの方に利用してほしいものですわ。目玉の下には左右に階段があります。右側の階段が矢吹駅入口みたい（エレベータも併設です）。階段を上ると、目玉の内部に入れます。うーむ。丸いのは目玉で、鉄骨バキバキ感のある天井は直線的。振り向けば駅東西を結ぶ自由通路です。その東西自由通路に改札口がこっそり設置されています。改札口自体は小さいのですが、通路上に待合室完備と防寒対策が練られています。矢吹駅の番線案内は、なぜか独自のスタイル。銀色で反射して、見づらいったらないのさね。あまり言いたかないけど･･･設計事務所って、視認性よりデザイン面を優先したがりますよね。（高輪ゲートウェイ駅のセンスのかけらもない明朝体とか。隈研吾も芸術家気取りでいやだな）盤面を台形に取ったなら、きっちりその面積を無駄なく使いなさいっての！というわけでホームに降りました。1番線郡山方に残る貨物ホームの跡なり～。･･･あの屋根のあたりで分岐していますが、保線車両の雪除けかな?矢吹駅は、対面式ホーム1本と島式ホーム1本の2面3線構造です。真ん中の2番線は、主に当駅始発・終着の列車が発着します。矢吹駅は、福島県西白河郡矢吹町に所在。東北・仙台地区のSuica対応エリアの最南端だそうです。島式ホームの方にやって来ました。銀色表示板は･･･やっぱ見づれぇ！フォントはJR東日本の標準タイプなんですけどね。2・3番線の停止位置表示がものすごく見にくい件について。さて、2番線の跨線橋から南側は使用不能になっていますが、3番線側はかつての東北本線の長大ホームのまんまです。そうそう、矢吹駅のホームは、嵩上げされていないんです。そしたら、足元にこんなのが見えまして。｜4　　｜｜　3　｜これ、乗車位置案内ですよね。しかも20メートルごとに番号が振ってある。おそらく･･･いや、確実に、急行列車の停車した跡に違いない！はずです、たぶん、おそらく、もしかしたら。東京-仙台間を走っていた急行「あづま」（のち「ばんだい」併結）が矢吹駅に停車していたんです（1985（昭和60）年まで）。その痕跡じゃないかな?え、ただの普通客車列車の痕跡かもって?そうかもね！でも2両ワンマンの時代からしたら9両の客車列車ってすごいと思うよ?ムダに長いだけって思ってたホームにも、歴史と意味があったんですね。東口は、目玉が一つで、駅周辺と合わせて整備されたはずなのにやっつけ感が伝わってくる矢吹駅でした！ close

東北本線・矢吹駅～とんでもない建物があると聞いてやってきた！