冒頭の写真は、新橋駅で撮影した都営バス「橋63」。同系統は現在でこそ新橋駅－小滝橋車庫間の運転となっているものの、かつては下田橋（中野区）まで乗り入れており、なおかつ当時は京王バス（当時は電鉄直営）との共管でした。その共管を、都営バスの「第2次大リストラ」の昭和54(…… more 1979)年11月23日をもって解消、同時に「橋63」は大久保駅までに短縮され、都営バスの単独運行となりました。その後大久保駅－小滝橋車庫間が延伸され、現在に至ります。 ここからが本題。新橋駅に姿を現さなくなってから40年以上の月日が経過しますが、何と京王バスでは、この度その42年間の沈黙を破って、新橋駅発着の路線を開設することになりました！ 以下は京王バス大本営からの発表。 引用開始 【052】渋谷駅～新宿駅西口経由～新橋駅 系統新設のお知らせ平素より京王バスをご利用いただきましてありがとうございます。このたび、2021年10月1日（金）より 渋谷駅～新宿駅西口経由～新橋駅系統を新設 いたします。▼新設系統【052】渋谷駅～新宿駅西口経由～新橋駅〇運行ルートはこちら（管理人注：PDFファイル注意） 以上引用終了 いやあ…。少々のことでは驚かない管理人も、このニュースには流石に驚愕しました。42年ぶりに新橋に京王バスが戻ってくるのもそうですが、山手線の環の内側に、ここまでガッツリ食い込むとは。しかも停留所数を大幅に絞り込み、なおかつ上下で経由ルートが異なる。これはまさしく、バスヲタのために作った路線ではないかとすら思ってしまいます（勿論そんなことはないでしょうけど）。何年か前、所謂「規制緩和」の動きに伴って、バス事業者ごとに定められていた営業エリアの縛りがなくなったのですが、その後も既存事業者は自社の営業エリア外に打って出ることはそれほどありませんでした。例外は関東バスの吉祥寺－お台場間の路線ですが、東京圏だとそのくらいです。それがまさか、京王が都心部路線を復活させるとは…。 その他の特徴としては、①運賃は一般路線バスと同じ210円（大人・現金の場合）、②原則として水素燃料電池バスでの運行となること。 この車か（写真は都営バスの同型車） 「原則として」とは、車両の検査などの際には一般車で運行されることがありうるから（②）。水素燃料電池バスでの運行という「縛り」を設けているのは、ことによると「SDGs」とやらのアピールではないかという面もなくはないかと思われます。それよりも気になるのは運賃（①）。京王の一般路線バスの運賃と同じ（23区内の場合）なのは利用者にとってはありがたいのですが、こうなると早晩、一日乗車券やシルバーパスの利用者に占拠されかねず、収益性に問題を生じさせないかということが懸念されます。シルバーパス利用の対象外にするとか、あるいは一日乗車券利用の対象外にするか割増運賃を徴収する（深夜バスの場合、都営バスだと差額を支払う必要がある）かした方がいいのではないかと思いますが、あるいは「SDGsのための宣伝」と割り切った上で、ある程度の赤字は許容するということなのでしょうか。 バスヲタでもある管理人から見ても、大注目のこの新路線。流石に運行開始初日や間がない時期は混雑しているでしょうから、落ち着いたら乗りに行きたいものです。勿論上下とも。 ちなみに、今回の記事のタイトル、元ネタはこちらになります。   この歌の2番に「真夜中に電話を…」というのが出てきますが、今なら「真夜中にLINEを投げる」とかになるのかな、と思いました。しかし、この歌の世界観はLINEじゃ締まらないんですよ。そう思ってしまうのは、管理人がLINEはおろか、携帯電話もインターネットも存在しなかった世界を知っているせいかもしれませんが。物心ついたときからネット、それもPCではなくスマホで瞬時にアクセスできる環境が当たり前の世代がこの歌を聴いて、どういう感想を持つのか興味があります。 【おことわり】当記事は09/17付の投稿とします。また、当記事の写真は、全て以前の記事からの転載です。   close

5605.お久しぶりね～京王バスが42年ぶりに新橋駅に登場