かつて50系客車で運転されていた「ノスタルジックビュートレイン」の後を引き継いだ「リゾートしらかみ」に投入されたのは、国鉄型気動車、キハ40･48形を改造した専用リゾート車両でした。彼らは後に3本改造され、それぞれ「青池」「ブナ」「くまげら」の愛称を与えられ活躍しましたが、うち2…… more 本が新型のハイブリッドリゾート気動車、HB-E300系に置き換えられています。 真っ先に置き換えられたのが最初に投入された「青池」編成だったのですが、この編成は現在2両編成に短縮の上、青森県発着の臨時列車や団体列車に使用されています。名称は「クルージングトレイン」、塗装が少し変わったもののほとんど「リゾートしらかみ」時代のままで活躍しております。 改造前のキハ48形と並びました。同じ系列であることが信じられないくらい徹底的に改造したことが分かりますね。 今回乗車したのは「五能線クルージングトレイン」、「リゾートしらかみ」と同じダイヤで、この編成が使用される場合に使用される列車名となっています。なお、「五能線クルージングトレイン」は「リゾートしらかみ」のような車内販売の営業は有りません。乗車時間も長くなりますのでご注意下さい。 それでは参りましょう、デッキドアからです。内外ともに大変貌しているものの、ステンレス地そのままの引き戸やステップの高さを見ると「あーキハ40だねぇ」と謎の安心感に襲われます(^^;; トイレです。デッキ付きとなり配置場所も変わっており、中も洋式化されています。 男性小用トイレです。覗き窓が横に細長いですね(笑)  奥にはくずもの入れがあります。 洗面台です。ブラックでキリリとまとめております。 荷物置き場です。デッキ側なので少々セキュリティに不安がありますが…。指定席の札が時代を感じさせ…と言いたいところですが、この時代にはLEDで表示出来る列車も多かったのでなぜ札で残ったのかが気になります。どんなに変貌しても「キハ40」だから、でしょうか(^^;; 車内です。「リゾートしらかみ」時代から大きく変わらずに使い続けられているようですね。とまぁ結果オーライ的に言ってますが、これが元々キハ48だったという時点で目が点になるくらいの大改造っぷりです。 デッキとの仕切りです。木目の化粧板の仕切り扉はセンサーにより自動化されています。LED表示機等、旅客案内のための表示は特にありませんね。 天井です。照明は中央に寄せられた間接照明と、補助的に取り付けられたスポットライトとなっています。料金を取る列車らしいデザインらしいですね。 窓です。気持ちいいほどのワイドビューで美しい景色を存分に楽しめます。一応、日除けも備わっております。 座席です。「リゾートしらかみ」時代にモケットが貼り替えられていますが、その時のままとなっています。 シートピッチ1200mm、下手なグリーン車をも凌ぐほどの広さはシートバックテーブルが遠く感じるほど、網ポケットなんかちょっと腰を浮かせないと使えません(笑)  またボックス配置での利用を考慮したのかサイドアームテーブルもあります。座席自体は座面スライド機構を併設したもので、JR東日本の一時期のブームを地で行く座席です。 特徴的なのは、背ズリが両側で一つとなるようなデザイン、というより互いが意識的に中央に寄るような「ラブラブベンチ」のようなイメージです。とは言えお一人の乗客もいるわけで、あまり感触が良く無かったのかこのデザインは当編成のみの採用となりました。 最前面にはフリースペースが備わります。それにしても、乗務員室への仕切り扉はここへ来てなぜ赤色なんでしょう…。 L字形のソファとパイプシートです。いずれも海側を向いております。 運転台がよく見える展望席です。こちらもパイプシート、あえて座り心地を少し悪くし、長居が出来ないようにしています。交代で使って欲しいですもんね。 展望席からの眺め。この車両は窓が狭いデザインで、後に増備されたリゾート気動車から窓が大きくなりました。   close

JR東日本キハ48形「クルージングトレイン」仕様車