日本で初めての貨幣といえば、現在では「富本銭」という説が有力です。683年に鋳造されたとされる「富本銭」が発見されるまでは708年（和銅元年）に鋳造・発行された「和同開珎」が最古の貨幣とされていました。この和同開珎（読みは「わどうかいちん」ですが「わどうかいほう」説も）、それまで…… more は銅は大陸からの輸入品に頼っていたのですが、国内で銅が産出されることが発見され、その鉱山が埼玉県の秩父市黒谷にあったのです。というわけで、秩父鉄道・和銅黒谷駅にやって来ました。1914（大正3）年の開業当時から建つ、木造の駅舎です。駅名解消に伴って、白塗りの外壁が黒基調の茶色と白のコントラストが美しい駅舎になりました。改称後、車寄せの上から外壁に移動された駅名標。武田早雲先生の書が（ウソ）レトロ調な青地に白の駅名標ですね。2008（平成20）年3月まで使用された「黒谷駅」当時の駅舎です。モノクロにしたら、映画の撮影でいい雰囲気になりそうな駅舎ですが、同年4月に、和銅奉献1300年を記念して、「和銅黒谷駅」に改称。駅舎もリフォーム?　リニューアル?　されました。和同開珎にちなむ聖神社や鉱山跡も徒歩5～10分以内にある便利な駅ですよ！駅舎の内部は、これがまたいい具合に古さが残っているんですよ。入口の提げ看板とか、木のラッチとかベンチとか。中でも、白熱灯（の色のLED)に照らされた、手書きの時刻表です。黒板に白インクを筆で乗っけていくんですよね。出札口も、「旅客運賃表」がレトロ調になってる一方でしっかり券売機も稼働中という、ね！ホーム上の自立式駅名標。隣駅の間に駅所在地が入るのは、秩父鉄道仕様。「←おおのはら｜埼玉県秩父市｜みなの→」という所在地の入り方です。ただ・・・無駄に木材で枠を造っているのはなぜ?ここは銅で造るところでしょう（違うか）。縦型の駅名標は、秩父鉄道の標準タイプで、下側に広告が入っています。日焼けしたり樹脂部分が日光で濁っていたりするのも、仕様です！で、和銅黒谷駅で目に付くものといえば、コレですよね。ホーム上にドカンと鎮座する、「和同開珎」のモニュメント。直径1メートルはありますね。ヤップ島の石貨かよ。ホームから見える駅舎を撮ろうとしても、構内踏切から離れている上屋を撮ろうとしても、入り込んでしまうサイズの和同開珎なのでした。三峰口寄りから撮影した和銅黒谷駅です。上屋の柱組ややれ具合と、近年リニューアルされたであろう駅舎の対比もなかなかオツなものです。ホームのベンチは、座面がやったら低くて背もたれに広告の入ったなかなかの年代モノです。「秩父錦」は秩父の地酒ですよ。やや辛口です。常温でどうぞ♪あらためて、ホームから改札口を臨みます。精算所の窓口も、いい味出しているんですよね。丸いボツボツの穴が空いた、会話用のアクリル板が良いのです！ close

秩父鉄道・和銅黒谷駅～でっかい和同開珎がご本尊!?