東京駅地下ホームを発車した特急「しおさい」で2時間。終点は、銚子駅。総武本線の終点でもあります。銚子駅の旧駅舎、ちょっと特徴がありまして、旧駅舎から現駅舎までの移り変わりを見てみましょうか。まずは国鉄の銚子駅です。赤い瓦に、平屋建てのやけに横長で天井の高い駅舎。戦時中に空襲でこの…… more 前の駅舎は全焼。1948（昭和22）年からこの駅舎が使用されています。この一風変わった駅舎デザインは、もともと旧海軍の香取基地にあった戦闘機の格納庫を移築して使用したからなんだそうです。時は移り、国鉄民営化後の銚子駅です。外観に大きな違いはありませんが、壁の明り取り下のラインが青くなり「JR銚子駅」の表示が見られます。そして、2018（平成30）年、白い新駅舎が完成し、供用されています。奥の一段低い赤屋根は、もともと乗務員の詰所だそうで、建て替えに伴い、資料館やギャラリーとして活用されるそうです。灯台の白と、醤油蔵をイメージした形状なんだそうです。ココから銚子電鉄に乗り換えれば、知名度では全国ナンバーワンを争う(?)犬吠埼灯台がありますからね。また、銚子市には「ヤマサ醤油」「ヒゲタ醤油」の工場もあります。（キッコーマンは、同じ千葉県でも野田市ですよ）駅舎の中に入れば、木材をふんだんに使用した内装。千葉県産の山武杉で仕上げているとか。天井も非常に高くとられています。これで横の尺がゆったりしていればさらにgoodなんですが。右に券売機と窓口、左側には待合室が設置されています。待合室も木材の柔らかい雰囲気。奥の棚の「調整中」とか、右側の無機質なコインロッカーがちょっとアレですが、視線を上の方に向けると、JRの大漁旗が展示されていました。銚子電鉄が鉄道業から「ぬれ煎餅」や「まずい棒」などの食品業に業種転換したのを見て、JR千葉支社、漁業に転換??というわけで、改札をくぐりぬけて構内に入るのコトですよ！JR東日本標準型の駅名標。隣駅が空欄なのは、JRの線路はここまでですよ、という意味かな。かつては、国鉄から銚子電鉄線に乗り入れる準急や急行列車があったそうですよ。いすみ鉄道前社長のブログでも、この点を採り上げた記事がありまして、たとえば、1955（昭和30）年から5年間ほど運転された急行「房総の休日」は新宿を8：00に発車、成田線経由で銚子10：58着。そのまま銚子電鉄線に乗り入れ、仲ノ町、笠上黒生、犬吠に停車、終点外川に11：26着というダイヤだったそうです。（上りは外川15：15発、新宿着18：50）銚子駅3番線の、JR東日本標準型縦型駅名標。微妙に端っこあたりが、銚子だけに醤油色に染まっていませんか?ちばデスティニーキャンペーンで新設された駅名標。以前【駅ZERO】で登場させた佐原駅と同じデザインのモノですね。かたや、隣のやっつけ仕事で造った名所案内なんて、ひどい。名所に「国定公園」とか「醤油工場」とか、手抜きにも程があるってもんですよ。銚子駅には5本の側線があります。ほかに松岸寄りに電留線があり、夜間滞泊が設定されています。昼間は･･･みんな出払っていますね。駅舎の改札を入ると、直接1番線に出ます。すべての特急列車の発着と、一部の千葉方面への普通列車がこのホームを使用します。また、2番線は総武本線経由千葉方面、3番線は成田線経由千葉方面の列車が使用しています。どちらも千葉駅にはつきますよ。でも成田線経由の方が遠くて時間もかかるので、特段の事情がなければ、総武本線経由をおススメするですよ。2・3番線は島式ホームですので、跨線橋で渡るんですが、銚子電鉄の乗り場がやけに詳しく案内されています。跨線橋を渡ると2・3番線に出ますが、ここの壁にも銚子電鉄のりばの案内が。旅行者にはわかりやすくていいですね。で、この案内から90メートルほど歩くと、千葉行き普通列車のホームに銚子電鉄乗り換え口がありました。銚子電鉄はSuicaやPASMOなどのICカードに対応していませんので（今後も対応することはない、と思います）出場のタッチをしなければいけません。奥の欧風の風車小屋に券売機がありますが、銚子駅の外から入場する場合は、JRの券売機で銚子電鉄の乗車券を購入、JRの改札から入ります。逆に銚子電鉄からJRへの乗り換えは、入場のタッチが必要です。風車小屋、といいましたが、現在は風車の羽根はなく付け根の部分の十字型の部品だけが、くっついています。銚子電鉄は「経営がまずい棒」なので、各駅のネーミングライツを販売（って言い方でいいのかな?）、「ぜったいにあきらめないちょうし駅」の愛称が付けられています。この日は「弧廻手形」という1日乗車券を使って銚子電鉄巡りをしました。今までちょこちょこと銚電の記事が出ていたのは、その時のモノが多かったりします。「弧廻手形」を購入すると、犬吠駅で濡れ煎餅1枚と交換ができるというお宝グッズ(?)です。銚子電鉄のホームからJRホーム方向を振り返ると、8両編成の成田線千葉行き209系のおケツと銚電3000形が向き合っていました。銚子電鉄線ホームは、JRの2・3番ホームの延長にあり、2番線方を切り欠きとして使用しています。特に番線番号はなく、「銚子電鉄ホーム」とだけ掲げられています。駅名標もありません。上屋もありません。雨の日は、券売機のある風車小屋で待機しましょう。「経営がまずい棒」なので、余計な施設はつくれないのコトなのですよ･･･（車検や保安装置の点検修繕にもおカネかかるし！）余談ですが、先に外川まで国鉄から乗り入れる列車があったと記載しましたが、現在もJR1番線・3番線と銚子電鉄線の線路はつながっています。銚子電鉄線の線路と3番線の線路はまっすぐつながっており、銚子電鉄線の電車が銚子駅に入るときにはポイントで銚子電鉄ホームの線路に切り替えて来るんです。JR東日本、外川までとは言わなくても、犬吠までは入線・・・できないかなぁ? close

【駅・新旧】総武本線・銚子駅～終点からさらに続く駅！