大雄山線には、近くに富士フイルムの工場、足柄サイトがあるコトから、企業名をとって「富士フイルム前駅」というバス停のような名前の駅があります。「富士フィルム前」じゃなくて「富士フイルム前」な。大きい「イ」だよ1956（昭和31）年の開業ですが、最寄は隣の和田河原駅だったりします。和…… more 田河原駅は路線の開業時、1925（大正14）年からありますが･･･地元の方の利便性を考えて開設された、のかな?最寄はわかりにくくなりましたけどね！木が生い茂りかかっていた2017年の写真やっつけな箱に屋根を付けたような駅舎。券売機のところ、2段窓がありますので当初は駅員配置駅だったのかな?こちらは現在の駅舎内部です。昭和31年開業というコトもあってか、なんとなく味気ない壁や床。後ろ側のカベには「壁面ベンチ」があったりします。簡易的なラッチもいまは職員の姿はなく、切符回収箱が引っ掛けてあるだけです。うーん、なんともいえず寂しげな駅です。余談ですが、2年前に「赤電」を撮影に来た時には、改札上の時計に時計店の広告があり、「養魚場」の広告もありました。上の現在の改札では、この部分は「余白」になってしまっています。では、無人の改札を抜けて、その先の階段を上りホームへ行ってみましょう。ちょっと待って。券売機があって、切符回収箱もあって、ホームに上がったら･･･ICカードの簡易読み取り機があるじゃないの！ふぅ、改札からはSuica・PASMO対応です！　なんて雰囲気も案内もありゃしませんでしたがな。2年前のホームの様子です。まあ、今も大きく変わったところはない･･･のですが、現在のホームを見ると、カベにあるものがなくなっていました。自光式の駅名標です。書体から推察するに、クネクネ文字の大雄山駅などよりも跡に設置されたことは間違いありません。きっちりとした、企画モノの丸ゴシックフォントを使った駅名標です。もっとも、下の広告スペースはブランクでしたが。これが、自光式駅名標の跡地です。無人駅では管理が行き届かなかったのか、単に経費節減なのかはわかりませんが、跡地の上の方に宙ぶらりんになったコードがあったりするのも、跡地の跡地たる所以なのですよ、ハイ。縦型駅名標は、駅ナンバリングだけでなく、英語・中国語・韓国語表記の新しいものです。並べてみると、「フイルム」の表記が言語によって違うのが何ともなしに面白いんです。フイルムって、中国語では「胶片」って書くのね。屋根があるのに、自立型駅名標。伊豆箱根鉄道ならではの設備です。以下にも後付けな駅ナンバリングに、小さすぎる隣駅案内。車内放送をよく聞いてご乗車、下車をお願いいたします。上り坂の奥に見えるのが、コデ165形電車と大雄山駅です。営業キロでは、両駅間は0.5キロです。ところで、和田河原駅が富士フイルム足柄サイトの正門に近いのになんでわざわざ「富士フイルム前」を称する駅を設置したんでしょう?近隣住民の利便性のためなら、地名から取ることもできたと思うのですが。駅は南足柄市狩野というところにあります。と、地図を確認すると。和田河原駅と富士フイルム前駅の間に、富士フイルム関連の施設がたくさんありました。富士フイルム病院や富士フイルムグランドは富士フイルム前駅が近く、足柄サイト正門・南門へは和田河原駅が近い。うーむ。というわけで、電車が来るようです。JR東日本の駅でも見られる「電車が」「きます」の交互表示。よく見ると、その上に「▶小田原方面」「▶大雄山方面」の表示があります。1面1線の駅ですから、行先をしっかり確認しないとです。バイナリーヘッドマークじゃない5507編成が来ました。ではこれにて大雄山線とはしばしのお別れとなります。また何かあったらご訪問するのコトですからね、では！ close

箱根登山鉄道大雄山線・富士フイルム前駅～企業名が付いた駅ですが、実は最寄りではない疑惑！