上信線の吉井駅に立ち寄って来ましたので、ちょこっとご紹介のコトですよ。御用を済ませた帰りなので、日が傾いて写真が撮りにくかったのね。冬の撮影は時間が限られるから辛いわ。吉井駅は駅員さんの常駐する、上信線では数少ない駅の一つです。ところで過去に訪問したときはこんな駅舎でしたが、屋根…… more が緑で、駅名の看板が上信電鉄仕様の緑のゴシックのモノでした。駅外観がリニューアルされ、駅名標も一新。吉井ライオンズクラブの寄贈したちょっとこ洒落たものに交換されていました。駅舎内は、上信線の主要駅だけあって無人駅とは異なる仕様･･･のような気がします。新聞の販売だって、ちゃんと自販機で対応していますよ。南蛇井駅の「お金入れて取ってってね」とは違う近代的な装備です！日刊スポーツ、報知、上毛の三紙しかないのは･･･まあいいじゃないか！駅舎内には、地元の方の俳句と711年に建立された「多胡碑」の拓本が飾ってあります。多胡碑は「上野三碑」という石碑の一つ。8世紀にこの地に多胡群が置かれ、「羊」という人がその長になったというコトが刻まれている碑です。曰く･･･「弁官符す。上野国の片岡郡・緑野郡・甘楽郡併せて三郡の内三百戸を郡となし羊に給いて多胡群となせ。和銅四年三月九日甲寅に宣る。左中弁正五位下多治比真人。太政官二品穂積親王。左大臣正二位石上尊。右大臣藤原尊。」書道史的には、北魏楷書の影響を受けた楷書体なんだそうです。681年に建立された「山上碑」、726年建立の金井沢碑とあわせ上野三碑と呼ばれます。いずれも高崎市内（山名町・吉井町）にあるので、書道をたしなまれている方は、必見ですよ。多胡碑側から見た駅舎内です。ポスターやステッカーが多いのは地方私鉄あるあるで、壁際のベンチもあるあるですね。床にしかれた石はぴかぴかに磨かれていて、長いコト個々の利用者を送り迎えてきたことを感じさせます。改札口の上の、この並びって懐かしさをおぼえるんですけどね、広告のついた時計があって、時刻表。どうでもいいといえばどうでもいいのですが、地方ローカル私鉄、がんばる群馬の私鉄としてはこういうのは残してほしいものですが、地元の方としてはどうなんでしょう？この吉井駅、列車の発車4分前にならないと改札を開けてくれないんです。というわけで、一生懸命改札口からのぞいてみましたよ。（列車が発車した直後で、駅員さんを呼ぶのは憚られまして）改札からは構内踏切を渡り、スロープを登ってホームに着くという上信線の基本フォーマット。さすがに利用者の多い駅なので、構内踏切には遮断機が付いています。自光式の吊り下げ形駅名標です。日野自動車のディーゼルカー（6000形電車は新潟鉄工所製ですよ！）が走っているだけあって、広告も日野自動車ですね。上信電鉄基本フォントの丸ゴシックが、なんとものどか。ホームは島式で1面2線。北側に留置線が1本あります。2つのベンチに年代の違いを感じます。そういえば、侯孝賢（ホウ・シャオシェン）監督で一青窈、浅野忠信主演の映画「珈琲時光」（2004年）でも撮影に使われたそうですよ、吉井駅。DVDでも見返してみよう。この映画、ストーリーもさることながら、映し出される車窓がきれいなんですよね。ホーム側から見た駅舎。といっても、隣の駐車場から見た駅なんですけどね。吉井駅は電車で訪問するのがよかったかな。  close

上信電鉄・吉井駅～電車の発車4分前までホームに入れない、上野三碑の多胡碑の最寄り駅！