【週刊新幹線2号】翼のないジェット機登場! 東海道新幹線ダイヤ改正(1964年10月1日)の詳細

【週刊新幹線2号】翼のないジェット機登場! 東海道新幹線ダイヤ改正(1964年10月1日)
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記事タイトル 【週刊新幹線2号】翼のないジェット機登場! 東海道新幹線ダイヤ改正(1964年10月1日)
概要

先週から始まった【週刊新幹線】!2号となる今回は、新幹線初のダイヤとなる1964年10月1日東海道新幹線ダイヤ改正について見ていく。1. ダイヤ改正の背景時は1956年。戦後僅か11年しか経っていなかったが、東海道本線の線路容量が逼迫し始めていた。というのも、当時の東海道本線東京…… more 口(東京~大船間)は名古屋・大阪方面の特急・急行列車(電車・客車)が最大毎時6本、湘南電車(現在の東海道線に近いが、当時は戸塚は全通過、川崎は昼間と夕方以降のみ停車)が朝ラッシュ時毎時9本、夕ラッシュ時毎時5本(昼間は毎時2本)、横須賀線が終日毎時4本(但し朝は毎時7本)が同じ線路に運行されていたのだ。現代(2017年)でこそデジタルATCが導入されて私鉄では毎時29本の運行をしている路線もあるが、当時はデジタルATCどころかアナログATCすら無かった。そのため、朝ラッシュ時の近郊電車しかなく一定の車両性能が全列車にあった上り8時台は毎時16本運行ができていたが、特急電車や客車など車両性能の優劣の混ざる昼間は、普通客車の停車駅を絞るなどしても毎時12本以上の増発は不可能であった。そこで日本国有鉄道は戦前の弾丸列車計画の後継として東海道線増強調査委員会を設置した。翌1957年には鉄道技術研究所(現鉄道総合技術研究所)が講演会「超特急列車 東京-大阪3時間運転の可能性」を開催し、国鉄と運輸省(現国土交通省)と三位一体で新線を建設する方針が固められた。1958年4月8日、国鉄が「新幹線」の語源となる新幹線建設基準調査委員会を設置した(この時の意味はあくまで新しい幹線でしかなかった)。翌1959年4月20日、現在の東海道新幹線熱海~三島間の新丹那トンネルで東海道新幹線起工式を行い、工事が着工された。5月26日にはIOC理事会で1964年のオリンピックが東京で行われることとなり、1964年10月10日の開会式までに新幹線を開業させることが責務となった。1961年10月18日に東京~新大阪間のルートが決定し、1962年6月23日にモデル線を一部完成させ、3日後には試運転を開始した。1964年3月24日にはついに正式名称を「東海道本線(新幹線)」に決定し、7月1日には全線のレールが締結された。9月4日に翼のないジェット機と例えられる新幹線車両(後の0系新幹線)30編成360両が配置され、1964年10月1日、世界初の高速鉄道「新幹線」が開業したのであった。2. 元祖はシンプルダイヤ開業当初の運行本数は4時間運転の超特急「ひかり」号が東京~新大阪間の全線運転で14往復、5時間運転の特急「こだま」号が全線運転が12往復のほか、区間運転が4往復運行された。当時は超特急列車含め特急列車は全て全席指定席で列車は全て12両編成で運行された。超特急「ひかり」号の停車駅は東京、名古屋、京都、新大阪のみで、特急「こだま」号の定期便は各駅に停車し、全線運行時間により種別と愛称が分けられ料金も列車ごとに設定された(乗り継ぎ不可)。運行時間は全線運転で超特急「ひかり」号が4時間ちょうど、特急「こだま」号が5時間ちょうどとなり、それまで東海道本線で運行されていたビジネス特急「こだま」号の6時間30分と比べて2時間30分も短縮された。これにより東京~大阪(新大阪)相互間の滞在時間は3時間から10時間へと7時間も増え、名古屋から東京への滞在時間も6時間から10時間47分へと3時間47分も増えた。また、東海道新幹線のダイヤは非常にシンプルなものに収まり、東京・新大阪両駅の発着時刻が超特急「ひかり」号が00分発着、特急「こだま」号が30分発着に揃えられ、1時間当たり「ひかり」毎時1本、「こだま」毎時1本の1-1ダイヤの非常にわかりやすいものとなった。これにより昼行の三島以西へ向かう特急列車は全廃され、東海道本線は急行列車や準急列車が毎時1本~2本程度となり(その他伊豆方面優等列車が毎時1本~2本)、在来線優等列車を毎時1本程度を置き換えた形となり、空いた列車は湘南電車の増発分として使われた。。新幹線の詳細なダイヤパターンは付録に付す。3. 初の臨時列車は開業1週間後から東海道新幹線では開業月から早速臨時列車を運行している。10月8日から25日に静岡7時30分発東京9時10分着特急「こだま372号」を運行している。これは1964年東京オリンピックの開催期間である10月10日~24日を含んでおり、まさにオリンピックのための臨時列車運行だと思われる。この後新幹線の需要が大幅に伸びることを見込んでいたとは言えないほどのたった1本の臨時列車から新幹線の臨時運転は始まったのである。4. 結び1964年10月1日のダイヤ改正では「夢の超特急」の登場で日本列島が歓喜に沸いた。わずか515.4km、たった30往復(区間運転含む)からのシンプルなパターンダイヤで始まった「新幹線」のダイヤは半世紀かけて劇的な進化を遂げている。次回の【週刊新幹線】もお楽しみに!スマホサイトリニューアルで見やすくなりました!情報満載の「鉄道コム」では「新幹線」「ダイヤ改正」関連記事、速報を行なっている「twitter」では「#新幹線」「#ダイヤ改正」で、ダイヤ改正について盛り上がりましょう! 情報提供募集中!当記事に関するコメントは以下のコメント欄に、新規の情報提供はこちらのリンク先にお願いいたします!>>付録はこちら!(ダイヤパターンと待避パターン・初電終電時刻など) close

【週刊新幹線2号】翼のないジェット機登場! 東海道新幹線ダイヤ改正(1964年10月1日)
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タグ 過去のダイヤ改正振り返り 鉄道
投稿日時 2017-05-17 21:20:00

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