さてさて、秩父鉄道の機関車と貨物列車の続きのコトですよ！人件費節約の必殺・重連回送！　秩父鉄道はすべてのデキが重連可能！（※　デキ101だけはできなかったらしいのですが）秩父鉄道の機関車は青白塗装が標準でして、機関車も当然秩父鉄道が所有していると思いきや、この子だけは違うんです。…… more 「太平洋セメント所有のデキ507です」貨車が他社所有というケースはまま見られます。2004年ごろまでは、日銀所有の現金輸送車・マニ30形客車という車両もありました。（偶然ではありますけど・・・型式が「マニ＝money」）現金ではなく郵便の方では、郵政省所有の郵便車クモユ143系電車がありました。現役の車両でいえば、タンク車（タキ1000形貨車など）は日本石油輸送や日本オイルターミナルの所有ですし、M250系電車は、佐川急便の所有・・・ではなくJR貨物所有の専属貸切車両ですね。ともあれ、貨車ではなく機関車を他社所有で走らせているケースは珍しいですね。秩父鉄道でさらに変わっているのは、機関車が太平洋セメント所有（デキ508ね）なのに、貨車は自社所有ということです。石灰石輸送専門の「ヲキ100形」貨車この貨車を牽引してきたのは、前回登場してもらったデキ505ですが、この貨車には他では見られない形の貨車が連結されていました。緩急車「ヲキフ100形」貨車です。片方が四角いのが「ヲキフ」。車掌室が付属しています。そもそも、秩父鉄道主力の貨車の記号が、他社にはない独特のものです。「キ」は積載重量を表し、積載量25トン以上という意味です。「フ」は緩急車、つまり手ブレーキ（車掌室内にある）のある車両のことです。では「ヲ」は・・・・・・?国鉄、JR、私鉄各社を見ても、「ヲ」を使用した鉄道会社はありません。秩父鉄道が「ヲ」を使用した由来については、主に2つの説があるそうです。　①「鉱石」の旧仮名遣い「コヲセキ」から採った説　②英語で鉱石や原石を表す「ore（発音は「ｵｰｧ」）」から採った説　　（※　旧仮名遣いでは「クワウセキ」と表記するので、①説は誤りじゃないかい）秩父鉄道の貨車は、「ヲキフ」を先頭に「ヲキ」を8両はさむ、という10両を1ユニットとして、10両ないし20両での運転を標準としています。近年は貨物列車の車掌乗務が廃止されているため、「ヲキフ」のいない貨物列車もあるようです。「ヲキフ」が中間に挟まった編成も発生しているようです・・・。車掌室が最後尾に来ている標準仕様の連結です。これ、ぜったい顔に見えますよね???そんなわけで、秩父鉄道の戦隊ヒーローは、「パレオくん」ではなく「ローカル戦士センガタン」「ローカル戦士ヲキフくん」なのです。埼玉県の公式HPでまだ買えるらしいキーホルダー（秩鉄販売分は売切れ）「1000系」電車が「ガタン」ゴトン走るから、「センガタン」ね。秩父鉄道労働組合所属のヒーロー・・・昇進に昇進を重ねる秩父鉄道社員「センガタン」、はたして真のラスボスは社長か、株主か、埼玉県知事か!?　ってトコかな。・・・って、1000系もう引退しちゃったじゃん！！「1000系は引退しても、1000ガタンセンガタンは健在だよ！」秩父鉄道、調子に乗ってこんなテーマ曲も作っちゃったようです。「走れ！！　ローカル戦士センガタン」PV↓↓https://www.youtube.com/watch?v=MhPjk85bMb4（※　トミーテック社とは無関係なので、「桜沢みなの」は出てきません）センガタンはさておき、秩父鉄道の電気機関車のお話でしたよね。前回、しれっとスルーしたデキ200形電気機関車の登場です。デキ100の増備車として期待され、東京オリンピックの建設ラッシュを控えた1963（昭和38）年に華々しく3両がデビューしました。しかし、山岳路線用の高性能化が保守負担に見合わなかったため、（軸重を移動させて粘着力を落とさない、とかいう技術だったらしい）202、203をセメント仲間の三重県の三岐鉄道に売りつけてしまいました。しかし、そんな「使えない子」は現在、貨車の牽引のほかパレオエクスプレスの牽引機、C58-363の専属補機として活躍中です！パレオエクスプレスの運行も無事終わり、熊谷駅で乗客を降ろすと、C58と12系客車は広瀬川原へ移動します。というわけで、客車とC58を牽いてあらわれたデキ201。登場時は青、その後緑系の塗色に変更されたのち、12系客車の塗装変更に合わせて茶系に金帯となったデキ201。時には臨時客車列車の牽引機となることもあるようです。「熊谷までの送迎はデキ201にまかせっきりなんだよね～」いらない子、使えない子とか言われても、残ってよかったね、デキ201！ close

秩父鉄道の陰の主役！（後編）～電気機関車とヲキフくん！