福島市街から北にちょこっと行くと、あっつあつのお湯で有名な飯坂温泉に着きます。飯坂の町湯は46度が湯温の標準らしいのコトなので、熱すぎてうめちゃう観光民と熱いのが大好き地元民の間で湯温より厚いバトルが繰り広げられていたとか。というわけで、よそ者の“まつもと”は観光民向けの温泉に･…… more ･･いや、本題は温泉の話じゃないですね。飯坂温泉最寄り駅、福島交通飯坂線・飯坂温泉駅にやってきたのコトですよ！福島交通は、飯坂線を経営しているため、福島県外の人には「ローカル私鉄の会社か」と思われがちですが、福島県中通りの福島、郡山と浜通りの一部に路線網を持つ一大バス事業の企業なんですよ。ローカルローカルといいますが、飯坂線は、営業係数70台の優良路線なんだそうな。飯坂温泉駅は飯坂線の終点。こんな川沿いに駅舎が建てられているのコトで、落っこちないか不安。現駅舎は1982（昭和57）年に建てられた平屋のコンクリ駅舎を2010（平成22）年に大改装したものなんだそうですよ。リニューアル工事をされたのは駅舎外観だけだったようで、一歩駅舎に足を踏み入れると･･･国鉄っぽいにおいが漂ってくるんです。飯坂温泉駅のホームと改札は、駅舎入口のワンフロア下です。なので、電車のりばに行くには階段かエレベーターで降りるわけですが、この階段降りるのピクトグラム「国電」でよく見かけたアレそっくり。階段を降り切ると、天井から下げられた案内が黒地の照明といい、赤丸に矢印といい、国電の雰囲気モリモリのマシマシなのです。窓口もチラシ類がペタペタ貼られているとはいえ国電の風味。改札口のラッチといい、天井の案内バーといい、コレ、国電の雰囲気をお手軽に味わえちゃうアトラクションのような駅ですぜ。ちなみに、列車が到着する間際まで、ラッチは開きません。発車ことに改札をしている感じかな。国電といえば、こんなところに国電の遺産（？）も。きっぷの券売機のところの表示なんですけどね。国電には必須、スミ丸風ゴシックの案内登場！かつては東急も東武もこんな書体だったような気がします。まさかこんなところでスミ丸類似書体に出会えるなんてねぇ。券売機はさすがにボタン式ではなく、タッチパネル式でしたよ。改札を入ると、斜め右方向にホームがあるのがわかりますか？やけに不自然な構造ですよね。まあ、川沿いだから仕方ないか、と思っていたのですが。飯坂温泉駅は乗車ホームと降車ホームに分かれた2面1線です。到着すると、進行方向右側のドアが開き、全乗客降車確認後に左側のドアが開き、折り返し準備に入ります。降車ホームの駅名標というわけで、到着したらすぐに改札に向かいましょう。到着の電車は2分くらいで折り返し発車していきますので。先ほどのホームは降車ホーム。乗車ホームは、改札を入って右側です。乗車ホーム側には、「福島方面のりば」の案内も出ています。降車ホーム側に行っちゃあいけませんのコトですよ。東北地方では、いわゆる頭端式の終端駅はさほど多くないそうで。といいますか、やっぱりホームと改札の角度が気になりますよね。ならない？　“まつもと”は気になるんですよ。すると、どうやら1982年の新駅舎完成前は、単式1面・島式1面の、2面3線構造だったようです。ホームは、改札の外にぶら下がっていた国電バーのあたりにあったらしいという情報を得ることができました。というコトは、現在のホームは分機器があるあたりに設置したっていうことなのかな？東武伊勢崎線の浅草駅のように、出発、即カーブという線路配置だったのかと思われます。現在はまったくその当時の様子を探すことはできませんでした。駅舎の外側からも、その当時の遺構は残っていませんでしたし。というわけで、飯坂温泉着の電車がきましたので、これに乗って福島方面へ帰ることにしますよ。電車は7000系を駆逐した1000系の「いい電」ですね。夏場でも全車冷房入りになったので快適です。7000系は非冷房のハズレがいたからなぁ。  close

福島交通飯坂線・飯坂温泉駅～温泉街の川沿いに立つ変則２階建ての駅！