今まで乗った色々な列車の中で、どの列車がいちばん楽しかったろう？と考えてみました。　１位は、アメリカの大陸横断鉄道です。西海岸からシカゴまで２泊３日。帰路も２泊３日。食堂車で７回食事をする長丁場ですが、退屈することはありませんでした。　２位は、スイスのレーティッシュ鉄道ベルニナ…… more 線。南側のターミナルは国境を越えて、イタリアのティラノとなります。　３位も、同じくレーティッシュ鉄道の「氷河急行」。この２つの列車は、どちらも素晴らしい景色の中を走りますが、ベルニナ線の方が、スケールが大きく感じます。　ここまで日本の列車が出て来ません。もしも、私が海外の列車を知らなければ、もう少し日本の列車を高く評価することでしょう。では、なぜ、日本の列車を高く評価できないのかというと、客室乗務員の接客が、画一的で、先に挙げた列車のものほど、フレンドリーではないと感じるからです。なるほど、言葉使いは丁寧ですが、それだけのことで、とてもとてもアメリカの長距離列車の楽しさは出せていない。これはまあ、伝統のようなものにも拠るところがあるので、あまり日本は駄目だとばかり書くこともできないのですが。ただ、世界中がこれだけ簡単に旅行できるようになった時代なのですから、日本の鉄道も、ことサービスについては、海外のものを勉強しなければ駄目です。　そんな中で、ここでまた食べものの写真を出すのですが、寝台特急「北斗星」の朝食です。　では、海外の列車に続いて「北斗星」が４位かというと、４位は「トワイライトエクスプレス」でしょう。５位、８位あたりも、往年の「あさかぜ」「さくら」あたりを入れたい。「北斗星」は、まあ１０位までには入れます。　それでも、この朝食は良かった。特に下り列車で、ようやく着いた北海道の、本州とはまったく違う景色を眺めながらの朝食は、本当に気持ちが弾むものがありました。よく見れば、この品々も簡単なものではありますが、十分だと思います。　そういえば作家の内田百閒は、「僕は列車の中で食べるものは皆美味しい」と言っていました。百閒先生が鉄道で長い旅をしたz代は、まだ全国で寝台列車と、食堂車が運転されていたのですね。　これは本当に、昔は良かったということになりそうです。　 close

寝台特急「北斗星」のこと