台鉄の列車種別で、最も一般的な普通列車は「区間車」と表記され、またそう呼ばれています。快速列車にあたる「区快車」なんて言うのもありますけど。さて、増備数で台鉄の「区間車」の主役となっているのが、今回ご紹介のEMU800型電車です。Wikipediaによると、3M5Tの8両編成で現…… more 在344両いるそうです。台北から屏東までの東部幹線のほとんどの区間に配備されています。「穴ぼこだらけの顔ともいえるよな・・・」2014年デビュー、基隆港に日本車輛製の車両が届いたときは、連結器カバーが塗装されておらず、真っ白のままだったそうです。ついたあだ名が「マスクしたスネ夫」･･････台鉄側が「まだ塗装してねーんだよ！　塗装してから走るから黙れ！」とコメント（スゴい意訳）する事態となったこともありました。デザインでは、TEMU1000型「太魯閣号」やTEMU2000型「普悠瑪号」にも似た流線形に似た切り口の前面形状が特徴的。知らなかったら「特急列車が来たのか」と思っちゃいますよね!?余談ですが、日本のこの子も、まさか通勤型とは思わない外観でしたね。千葉ニュータウン鉄道の9100形電車です。台湾でEMU800型に乗って帰国したら、羽田（成田）にいるのが9100形でした・・・なんて通勤電車離れした現象が起こるかも。344両もいて、旧型電車の区間車を置き換えているというコトでして、台中駅で電車待ちをしている間にも、何本もEMU800型電車がやってきます。43編成もいるわけですから、当然といえば当然か。「上下線とも！」「ともにEMU800型でやってきました！」お顔の穴ポコの役割がよくわかる1枚ですね。わからんのが2つほどありますが。先頭車には「00」を自転車のデザインにあしらったステッカー・・・なぜ自転車なんでしょう??・・・と思ったら、1号車・8号車には自転車持ち込み可能なんですね。台鉄EMU800型や台北メトロでよく見られる吊皮のところの棒ですが、両サイドのドア間の吊革棒が円環の理・・・ではなく、混んでいても中に進まない「スマホ地蔵」対策(?)の円形です。魔法少女はいませんよ。どうやら、両サイドのドア間の吊革をぶら下げる棒の形状で人の流れが変わるらしいんです。「円環の理」は乗客の流動性を高めるのに効果があるらしく、うまいこと乗客が導かれて乗降がスムーズになる不思議な輪っかだそうです。（日本でも、JR東日本のE235系山手線に導入されてなかったかな?）台北メトロでも、比較的新しい車両には「円環の理」+「バナナ棒」が採用されています（なぜかメトロの円環の理には吊革なし）。（バナナ棒は3人が同じ高さで掴めて合理的だったぞ）余談ですが、「セミクロスシート」というコトバ。日本の車両と台湾の車両ではちょっと違います。上の写真は台北メトロ・淡水信義線のC381型電車のものです。ドア横の窓を背中にした2人掛け、そして2人掛けの座席を背中合わせにして配置し、その向こうのドア横にも、窓を背中にした2人掛け。EMU700型やEMU800型では、素材こそクッション性の高いものであるにせよ、車内レイアウトはまさしく同じ。日本だと向い合せのボックス席を作っちゃうところですが・・・慣れると、ボックス席より開放的で楽なんですよね。さて、延々と話してきたセミクロスシートやらボックス席ですが、全車ロングシートの新人EMU800型が現れました。配色が、青と黄色が反転している7次増備車です。てっきり基隆-台北-新竹あたりの通勤通学需要の高いところに集中増備されるのかと思いきや、台中駅に現れました。「東部幹線にもちょっと顔を出してきた」EMU800型の配備数は、台鉄史上最多になる見込みです。特急みたいな顔ばっかりになってくのかな??なお、古い形式の電車は、ディーゼル区間も残る台東あたりにの区間車として転属させられてる模様です・・・ビザなしで逝けますから、撮影はお早目に！　（行ければね･･･はぁ） close

【台湾編】「らしくない」普通電車はどっち!?