先日、キハ183系の方向幕でかつての名列車、快速「ミッドナイト」のものを撮影することができたので紹介します。1月29日の上りの特急「サロベツ」札幌入線時、赤い方向幕を掲げて1番線に入線してきました。よくよく確認すると、快速「ミッドナイト」という希少な方向幕に出会えることができまし…… more た。上りの特急「サロベツ」といえば、札幌駅到着直後、稀にヘッドマークが回転し、特急「まりも」や特急「利尻」の表示になることがあります。これはわざとなのか、不具合の一環のものなのかは不明ですが、ファンにとってはたまらない光景だと思います。この光景もまもなく見納めとなるので、特急「サロベツ」の札幌到着時、札幌方先頭部分はファンで溢れています。最近はヘッドマークを転がしている様子はありません。札幌方は所定がスラントノーズ車ということで、ダイヤ改正後も引き続き活躍することが予想されます。個人的にも気になることがあり、稀に確認しに行きますが、ヘッドマークは回転しません。個人的なお目当ては特急「大雪」のヘッドマークです。そろそろ用意されてもいい頃からなぁと・・・。ですが、今回のように行先表示器についても誤表示で入線してくることもあり、ますます魅力ある列車になりました。行先表示器については、そのまま「サロベツ」が表示されていますが、変更しているところは初めて確認しました。快速「ミッドナイト」とは、1988年から営業運転を開始した札幌～函館間の夜行快速列車です。急行「はまなす」を補完する役割もありました。2001年から季節列車に格下げされ、2002年12月ダイヤ改正で廃止されました。2000年までキハ56形気動車による専用編成が充当され、それ以降はキハ183系による運転となっていました。キハ56形気動車運行時はドリームカーやカーペットカーを連結していた記憶があり、一部利用者から絶大な支持があったと思います。快速列車でありながら、全車指定席での運行でした。繁忙期を中心に自由席が連結されていたと思います。途中停車駅も特急列車以上に絞られていました。青春18きっぷ設定期間中や、晩年は停車駅が増やされていた記憶があります。停車駅が少ないため、指定席利用も札幌または函館発⇒函館または札幌着に限られていたと思います。道内の夜行列車でもかなり特殊な存在でした。話は逸れますが、急行「はまなす」の廃止前後で、JR北海道へ代替列車の設定について多くの電話が寄せられたようで、閲覧者からコメントにて教えていただいたことがあります。急行「はまなす」については、昨今のような利用者の極端な低迷よりも、車両やそれを牽引する機関車の老朽化、JR北海道が保有する機関車で青函トンネル内が走行できなくなることなどを理由に廃止されました。移動中に青森まで移動できるので、早朝から特急「スーパー北斗2号」に乗って新幹線を利用するよりも、東京方面へ行くには早く到着できたはずです。こうした利便性が一部の利用客から支持を得ていたと思います。最終的に、深夜の時間帯でも駅を開けておかなければいけないことや、人件費などの問題が絡み、合理化によって代替列車を室蘭発着のL特急「すずらん」としました。電車特急の運行により、東室蘭駅までの所要時間は短縮されています。仮に現在、札幌～函館間に夜行列車を設定したらどのようになるでしょうか？利用が見込めるものでしょうか。電話による要望が高いということで、仮に設定するのであれば、新函館北斗駅からの始発の新幹線及び、同駅に到着する最終の新幹線に合わせたダイヤを組むのが理想的だと思います。深夜の時間帯でも駅を開けておかなければいけないことや、人件費などの問題については、かつての快速「ミッドナイト」のように途中駅を通過とし、札幌～東室蘭間は「すずらん」の機能を持たせれば、ある程度夜行列車としての機能が果たせると思います。ですが、こういう理想を語っても、需要があって利用しなければ意味ありません。平成になって消えていった夜行列車の多くは、単なる移動手段という役割しか持っていなかったと思います。「トワイライトエクスプレス」など、料金は高いけれども、夜行列車を単なる移動手段ではなく、列車に乗って旅を楽しむというコンセプトが含まれていた列車は最後まで人気が衰えることはありませんでした。我々利用客の意識が変化していることも事実で、夜行列車を設定するには、昼行列車にはない何か特別なサービスや運行体系とする必要があると思います。上記に管理者自身の理想論を少し記載しましたが、今回取り上げている快速「ミッドナイト」にしても、現代の利用者の意識にあった設定としなければ、長続きはしないでしょう。いずれ、夜行列車の存在が見直される、再度ブームになるときがくると予想しています。昼行列車にはない寝ている間に移動ができてしまうことが最大の強みです。深夜という公共交通機関など、あらゆる機能がストップする中で運行しています。決して速達性を求める列車ではないですが、寝ている時間を上手く有効活用できること、あらゆる機能がストップする深夜帯の時間を有効活用することで、移動距離を稼ぐことができます。そのブームの火付け役として期待されているのが、JR九州のクルーズトレイン「ななつ星in九州」や、今後営業運転を開始するJR東日本の「TRAIN SUITE 四季島」、JR西日本の「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」がそれに該当します。かつての夜行列車のような単なる移動手段としての利用がメインではなく、列車に乗って旅を楽しむというのが最大のウリです。決してリーズナブルな価格設定ではありませんが、鉄道の魅力を存分に発揮してくれる列車として、また、現代の夜行列車の火付け役として期待できるのではないでしょうか。3月のダイヤ改正から「ライラック」や「大雪」（たいせつ）など、かつてJR北海道の優等列車として活躍した名前が再度復活します。道内の特急列車の運行体系の再編の一部にすぎませんが、個人的には、こうした往年の名列車の愛称復活という流れをつくったので、今回の快速「ミッドナイト」ほか、さまざまな列車名の復活をひそかに期待しているところです。↓ブログランキングにご協力お願いします↓ にほんブログ村 close

往年の名列車、快速「ミッドナイト」の方向幕