初の車両増備でひかり毎時2本運転が可能に! 東海道新幹線臨時列車運転(1965年7月~9月夏期間)【週刊新幹線6号】の詳細

初の車両増備でひかり毎時2本運転が可能に! 東海道新幹線臨時列車運転(1965年7月~9月夏期間)【週刊新幹線6号】
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記事タイトル 初の車両増備でひかり毎時2本運転が可能に! 東海道新幹線臨時列車運転(1965年7月~9月夏期間)【週刊新幹線6号】
概要

日本国有鉄道は1965年、「国鉄監修 交通公社の時刻表」(現 JTB時刻表)1965年7月号にて春期間(1965年7月20日~9月26日)に東海道新幹線にて臨時列車の設定を行うと公表した。【週刊新幹線6号】となる今回はこれについて見ていく。前回記事となる1965年3月~翌年1月に…… more 運行された「ひかり」や静岡発着休日運転「こだま」についてはこちら!1. 臨時列車設定の背景時は1965年。開業から1年が経とうとしていたが、東海道新幹線の混雑は想像をはるかに上回るものとなり、特急「こだま」号は1号車~6号車を通年自由席として開放するほどになった。そんな中日本国有鉄道は増発をするべく、本来の超特急「ひかり」号3時間運転と編成数増備を至急図ることとなった。そこで日本国有鉄道は準備できた編成から順に使用開始し、順次増発することとした。その第1弾として1965年7月20日より実施された臨時列車運転による「2-1ダイヤ」(「ひかり」毎時2本と「こだま」毎時1本によるパターンダイヤ)の実施が行われることとなったのであった。2. 超特急「ひかり」号毎時2本ダイヤへ今回1965年夏の臨時列車運転では、超特急「ひかり」号が増発されている。1964年10月1日の東海道新幹線開業当初の「ひかり」は14往復の設定だったが、今回の臨時列車運転で6往復が増発され、繁忙期は20往復となった。今回「ひかり」は6往復の臨時列車が設定されたが、内容を見ると1往復だけ様相が違う。1964年10月1日時点でのダイヤパターンで「ひかり」が抜けていた東京・新大阪12時ちょうど発の1往復に7月20日から列車が設定され、次の10月1日ダイヤ改正まで毎日運転される。また浜松で待避を受けないために途中駅で時刻がやや繰り上がっていた東京11時30分発「こだま109号」と新大阪11時30分発「こだま110号」の時刻変更も実施され、他の特急「こだま」号同様に浜松で待避できるダイヤ設定となった。残りの5往復は超特急「ひかり」号の一部時間帯毎時2本化によるもので、東京毎時25分発が9・15・16・17・18時台、新大阪毎時15分発が8・9・15・17・18時台に設定され、7運用増加している。1964年10月1日の東海道新幹線開業当初は30編成用意されたうち24運用で営業していたことから、7運用増やすために車両増備したのは間違いない。ただこの臨時超特急「ひかり」号、東京~新大阪間を従来より20分遅い4時間20分で運行している。これは1964年10月1日時点でのダイヤでは特急「こだま」号が浜松で1回待避することしか想定されておらず、「こだま」を抜かさないスジで臨時「ひかり」を設定せざるを得なかったためではないかと思われる。今回のダイヤパターンは改めて付録に付すただ、現代の「のぞみ」「みずほ」「はやぶさ」のように所要時間の違いによって「ひかり」と「こだま」で当時料金が異なっており、1964年12月~1965年1月の東海道新幹線臨時列車運転の際には、途中名古屋・京都にしか停まらない列車であっても全線所要時間が4時間10分以上の列車については全て「こだま」として運行された。日跨ぎ・年越しを含む早朝・深夜運行が絡んでいたとはいえ所要時間の差で特急料金を決めていたこと、1970年代まで東北本線方面特急「はつかり」「つばさ」などの臨時列車において車両不足から485系特急電車が使用できず、機関車けん引による客車による運転が行われた際特急料金の割引が行われたこと、2017年現在で当てはめても昼間の東海道新幹線「のぞみ」の所要時間が概ね2時間33分なのに対しそれより20遅い2時間53分運転の列車は特急料金の安い「ひかり」であることなどからすると、今回設定された臨時「ひかり」のうち4時間20分運転となる5往復は本来「こだま」として設定されるべきではなかったのだろうか。また今回1965年夏の臨時列車運転では「ひかり」だけではなく「こだま」も東京〜新大阪間で増発されている。設定されたのはパターンダイヤとしては設定できるものの列車設定がなかった東京および新大阪発10時30分の列車で、浜松で「ひかり」の待避を受けるのは変わりない。号数は371号と372号で、このうち372号については1964年10月に運行された静岡→東京間「こだま」、1964年12月~1965年1月運行の新大阪→東京間深夜「こだま」に続き同一ダイヤ改正内で3度目の使いまわしとなっている。これは以前【週刊新幹線】でも扱ったが、当時の新幹線指定席券は全て手動発券だったため番号の使いまわしが容易に行えたものと思われる。なお、1965年10月以降は新幹線特急券も電子計算機マルスによる発券が始まるため、同一ダイヤ改正内での列車番号使いまわしは今回が最後となっている。3. 休日運転特急「こだま」号は名古屋発着へまた今回1965年夏の臨時列車運転では、春に運転された東京〜静岡間休日運転「こだま」が東京〜名古屋間に延長された。ただ走行距離が長くなることにより、運用の都合上から2往復から1往復に削減された。残ったのは東京8時12分発と名古屋16時ちょうど発で、定期パターンの「こだま」が浜松で待避するのに対しこの休日運転東京~名古屋間「こだま」は下り(名古屋行き)は途中無待避、上り(東京行き)は小田原で「ひかり18号」の待避を受けることとなった。列車番号については383号と384号を用い、381〜386号のうち静岡発着休日運転「こだま」で使わなかった欠番2つを用いることとなった。4. 結び今回1965年夏の臨時列車運転では、車両増備によって「ひかり」を中心に増発されたことにより「2-1ダイヤ」が形成された。この増備車両を用いてさらなる増発がダイヤ改正として行われるおよそ2ヶ月前のことであり、当時の日本国有鉄道がいかに東海道新幹線の増発を第一に考えていたかがよくわかる。次回の【週刊新幹線】もお楽しみに!>>付録はこちら!(ダイヤパターンと待避パターン・初電終電時刻など) close

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投稿日時 2017-11-15 20:20:03

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