場所：福島県白河市十三原道下見学：通常立入禁止白河市に所在するJR東日本の社員研修施設で使用されている訓練用車両です。通常は一般人は立ち入れない施設ですが、2017年9月、同社発足30周年を記念して公開イベントが実施されました。しかしイベントの参加は小学生までの子供1人を含む親子…… more 限定で、さらに参加人数が限られていたため、参加のハードルは高かったようです。幸い知人が参加できたということで、写真とともに車両の様子について話を聞きました。車両は研修センター北側に位置する訓練用線路に置かれています。訓練用線路は複線で、グーグルアースで見たところ延長は400mから500mほどと思われ、その中に両渡り線路と片渡り線路がひとつずつ設けられ、各種標識や架線も設置されているとのことです。車両は209系かE501系がベースと思われるTc-M-M'-Tcの4両編成で、元営業用車両ではなく、研修センターの開設と同時に最初から訓練用として製造されました。外観は実際の営業用車両と変わりなく見えますが、内装は一部省略されていて、骨組みが剥き出しになった箇所もあるそうです。ちなみに座席は座面が青、背もたれが青緑で、E501と同じものだそうです。研修センターがJRの営業線とは離れた場所にあるせいか、架線には電気を流すことができないそうです。したがってこの車両も自走はできないため、移動が必要な時は移動機が連結され、さらに外から電源供給用のコードが繋がれています。屋根上のクーラーはハリボテで中身が無いため、これとは別に車内に床置きのエアコンが設置されているそうです。これは本来冷房の電源となる三相交流440V(通常はSIVから給電される)が確保できないためと思われ、恐らく車両に供給されているのはドアやブレーキなど最低限の機器を動作させるために必要な、単相交流100Vのみではないかと思います。このことから、電車が動くのに必須な高圧回路や特別高圧回路といったものはそもそも用意されていない可能性があり、クーラー以外の屋根上や床下機器も、中身はほほカラなのかもしれません。 close

【白河】E991系訓練車両 JR東日本総合研修センター