北陸新幹線が開業するずっと前、北陸本線を走っていた昼行特急をいくつか集めてみました。例によってアングルがおかしかったりピンがあってなかったりしますが、昭和末期から平成初期にかけて撮っていた未熟な腕前の写真なのでご容赦いただきたいのコトですよ！まずはロングラン昼行特急の雄、特急「白…… more 鳥」です。青函トンネルを走っていた特急ではありませんよ！民営化前の写真ですので「JNR」エンブレムが入っていますね。ボンネット型の485系が使用されています。参考までに1988（昭和63）年7月号の時刻表によりますと、下り「白鳥」5001Mは大阪から青森までの運転。始発大阪9：55（金沢着12：50、新潟着、16：27、秋田着20：18）終点青森着22：51走行距離（営業キロ）　1040.0km走行時間　12時間56分表定速度　約80.4km/hこれを乗り通す人はそうそういなかったのかと思います。地域間輸送、大阪から金沢、富山、同駅や糸魚川から新潟、新潟から秋田、など、でしょうか。いずれにせよ、何らかの支障で運行に遅れが出た時に回復しにくい長距離列車は、次々と姿を消し、「白鳥」も例外ではなく2001（平成13）年3月に運行終了となっています。次は、新幹線接続を考慮に入れ、湖西線を通らず北陸本線に直接乗り入れる名古屋着発の特急、エル特急「しらさぎ」です。485系「北陸新塗装色」の「しらさぎ」です。1988（昭和63）年7月号時刻表によると、下り「しらさぎ」1Mは、名古屋発富山行き（現在は金沢まで）始発名古屋8：14（米原着9：11、金沢着11：13）終点富山着11：57走行距離（営業キロ）　315.9キロ走行時間　3時間43分表定速度　約85.0キロこちらは、新幹線から名古屋、または米原での乗り換えを前提に北陸方面に向かう列車ですね。さて、北陸特急の顔といえばこの列車をおいて他にはないでしょう。エル特急「雷鳥」です。国鉄時代の「雷鳥」です。民営化後もしばらくはこの姿でしたよね。こちらは“長野経由の”急行「能登」から乗り継ぎのために利用した「雷鳥」2号大阪行きです。大阪から関西の奥座敷、金沢、和倉温泉まで直通する列車も設定されていました。民営化後、「雷鳥」の発展形として「スーパー雷鳥」が登場しました。485系を「スーパー雷鳥色」に塗り替えただけじゃん、と思うなかれ。大阪側にパノラマグリーン車を連結した「雷鳥」が「スーパー雷鳥」だったわけです。もちろんボンネット型の「雷鳥」を忘れてはいけません。「雷鳥」は、東海道新幹線が開業した1964（昭和39）年に大阪-富山間で運行が開始されました。その後、1990（平成2）年にパノラマグリーン車連結の「スーパー雷鳥」が登場します。北陸本線は普通列車より特急列車の方がはるかに多い長距離列車のための路線という国鉄（JR）の本音が堂々と聞こえちゃう路線でありましてですね。姿かたちをかえながらも、特急街道であることには変わりない！2001（平成13）年には「スーパー雷鳥」が653系に交代し、廃止。2011（平成23）年には「雷鳥」が485系から651・653系の特急「サンダーバード」に統合され廃止。（※　「雷鳥」は英語で「thunderbird」・・・というのは誤り、　冬に羽が生え変わるものをptarmigan（ターミガン）　通年同じ色のものをgrouse（グロース）というのが正解、らしいです）鳥の名前の入った特急、なんか素早そうな感じがしますよね。「はやぶさ」とか「つばめ」とか「つばさ」とか。どうせなら「はくつる」「ゆうづる」「ひばり」「やまばと」あたりも新幹線の愛称にどうですか? close

北陸路を駆けた鳥たち～特急「白鳥」「しらさぎ」「雷鳥」！