三陸鉄道南リアス線　恋し浜駅に降りました第542回）釜石線の成り立ちは複雑で大正時代　岩手軽便鉄道が花巻ー仙人峠間を敷設。明治時代　民営の貨物専用線として釜石ー陸中大橋間が敷設されました。後に固有化され軌間も762ｍｍから1067ｍｍへ改軌。一番の難所であった仙人峠区間をトンネル…… more とオメガループで結び、昭和25年に全通しました。仙人峠と陸中大橋間は約300ｍの標高差があり、オメガ状のループで勾配を緩和し、列車は下っていきます。陸中大橋駅はかつて釜石鉱山から採掘された鉄鉱石の積み出しで栄えた駅。往時をしのぶ日鉄鉱業のホッパーの遺構が物悲しい。陸中大橋駅を発車すると進行方向右上に先ほど通過したオメガループの鬼ヶ沢橋梁の赤いトラス橋が見えます。本日はあいにくの本降りの雨にもかかわらず、沿線には大勢の撮り鉄さんがおりました。実はこの日釜石行きのＳＬ銀河が2017年ラストランだったのだそうです。撮り鉄さんや沿線の住民の方は雨の中ＳＬ銀河に手を振って下さってＳＬ銀河は復興のシンボルとして皆さんに愛されているのだなぁと強く感じました。ＳＬ銀河仕様のＳＬ検修庫が車窓左手に見えてくると、終点釜石駅に到着です。SL検修庫釜石駅では大漁旗を振って出迎えてくれました。ホームから三陸鉄道の南リアス線用としてクウェートの支援を受けた36-Ｒ３が見えました。あれ？　ＪＲ釜石駅舎って改装されたの…。ＪＲ釜石駅は東日本大震災で被災しましたが、駅舎の倒壊は免れました。2012年　復興支援の一環として「鉄の町」をイメージしたデザインに改装されたそうです。オバ鉄は2010年11月　大人の休日倶楽部ローカル線踏破の旅に参加し、東日本大震災前の三陸地方を訪れました。2010年11月当時のＪＲ釜石駅の写真を載せましたのでご覧ください。オバ鉄ファミリーはＪＲ釜石駅に隣接するＪＲ東日本ホテルズのホテルフォルクローロ三陸釜石に宿泊。大浴場やコインランドリーの設備があり便利でした( *´艸｀)ＳＬ銀河ルームもあるそうですよ。2017年10月8日　オバ鉄ファミリーは三陸鉄道南リアス線に乗車します。三陸鉄道釜石駅オバ鉄はオバ鉄なりの復興支援として、三陸鉄道が復旧したら必ず乗りに行こうと心に決めていました。2014年4月　全線が運転を再開し、北リアス線には2回乗車しましたが、南リアス線は未乗車のままでした。三陸鉄道釜石駅はＪＲ釜石駅に隣接し、駅舎横には「三陸鉄道を勝手に応援する会」が設置した巨大ラグビーボールに猫選手と監督が乗ったモニュメントが目を引きます。駅舎玄関口に東日本大震災時、津波の浸水が及んだ高さに印がありました。オバ鉄の股下ぐらいまであり、よく倒壊や流失を免れたものです。南リアス線　盛の車両基地は津波により浸水し、3両の車両が使用不能となってしまいましたが、クウェート国からの震災支援資金により36-700形3両が新製されました。三陸鉄道36-700形の車体には「クウェート国からのご支援に感謝します。」とアラビア語、英語、日本語で刻まれています。三陸鉄道のホームからＳＬ銀河の姿が見えました。今日は2017年　花巻行きのラストランですね。釜石駅を出発し、最初の駅は平田駅。駅のホームからは平田湾と鎌崎半島に立つ釜石大観音が望めます。海や漁港をお守りしている釜石大観音様の目には東日本大震災津波をどうご覧になったのでしょうか…。三陸駅を過ぎると車窓左手高すぎる防潮堤の工事が目に飛び込んできます。これほどまでの防潮堤を築くということは震災で甚大な被害が起きたことが推測されました。震災前も防潮堤は存在していましたが津波により破壊され線路の盛土が削られてしまったそうです。甫嶺駅に着くと盛土はコンクリートで補強され、路盤も新しいものになっていて被害の深刻さがうかがえました。動画もあります↓甫嶺駅の次は恋し浜駅。日本に「恋」の文字が付く駅名は４つあるそうで、ＪＲ北海道室蘭本線の母恋駅、西武鉄道国分寺駅線の恋ヶ窪駅、智頭急行智頭線の恋山形駅、そして三陸鉄道南リアス線の恋し浜駅。駅の所在地が岩手県大船渡市三陸町綾里字小石浜。1985年に小石浜駅としてスタートし2009年、小石浜地区のホタテブランド「恋し浜」に因んで駅名を改称。この駅で3分間停車し、ホームに降りて駅名標を撮影することができました(*^▽^*)粋な計らいに感謝いたします。ここの駅名標はなかなか芸術的で駅名標の隣にあるバラ・星・天使をモチーフにしたステンレス製の透かし彫りも美しく必見です。ホームから綾里湾が見えました。 close

三陸鉄道南リアス線　恋し浜駅に降りました