橋本駅を出発した、南海電車「天空」に乗車しています。（前のブログはこちら） ※おことわり※2018年9月4日の台風21号による被害で南海高野線の一部、および「天空」は運休しております。出発前にご確認をお願いいたします。関西、北海道など被害を受けられた方がいち早く復旧でき…… more ますようにお祈り申し上げます。（2018年8月乗車時の情報です） 「天空」は、全車指定席の天空車両2両編成と、一般車両2両編成の合計4両編成です。 指定席の2両には、専属のアテンダントさんが乗車していまして、観光案内や車内販売があります。 橋本駅出発時の車内放送を録画しましたのでお聴きください。（音が小さいのでボリュームを大でお願いします） 橋本駅を出て、右に大きくカーブして紀の川を渡ります。  地図を見ていただければ、一目瞭然ですが、紀の川の対岸へ180度カーブしています。 この先、極楽橋へはクネクネ曲がっている上に、急勾配を登っていくのです。 車両には、「ZOOM　CAR　2208　50‰」と書いてあります。 「‰」は、「パーミル」と呼び、勾配（＝傾斜）を示す単位なのです。1000m進むと何m昇降するかを表しています。 50‰ですから、「1000メートル進むと50M上がる」というわけです。 南海高野線の橋本駅から極楽橋駅までは、19.8kmの距離で、標高差443mもあるんです。 ちなみに、大井川鉄道の井川線アプト区間が90パーミル。箱根登山鉄道が80パーミルで、鉄道の中では、勾配が大きい方になるんです。（へぇ～って感じかもしれませんね）  これだけの急勾配ですから、高野線橋本から先に運行される車両も限定されるわけで、（力のある車両が必要なわけです）急カーブで視野の良い全面ガラスと急勾配に耐えれる力を持つ車両のことを、「ズームカー」（ZOOM CAR)と名付けています。  そんなわけで、急勾配・急カーブが続くことから、路線自身の最高速度は３３ｋｍ。 もちろん、「天空」も３３ｋｍ以下でノロノロ走りますので、車窓はゆっくり流れていきます。   たった、4両編成の列車でも、カーブになれば、後ろの車両が見えるくらいの曲がり方です。   正直な話ですが、景色としては、ほぼ山の中（森の中）を走りますので、ビューポイントがたくさんあるわけではありません。 ゆっくり走ることで自然の風を味わえるわけです。   その自然の風を味わえる理由は、次回にご説明したいと思います。 「天空」が走る、橋本駅～極楽橋間は単線ですので、途中で列車の交換などがあります。（ただし、この区間の列車は少ないので交換が1回あるかどうか・・・） 長時間停車もありませんが、魅力的な駅が多く存在します。 【学文路駅】”がくもんじ”と書いて、「かむろ」と読みます。難読駅の一つですが、受験シーズンは、入場券が人気になります。入場券を5枚買えば、「ご入学」（5枚・入場券を・学文路で買う）という縁起が良くなると言われています。  【九度山駅】この駅周辺は、「九度山の柿」で有名ですが、戦国武将の真田幸村が潜伏していた「真田庵」があることで有名です。駅舎も2015年に真田の六文銭であしらったものにリニューアルされました。  さて、列車はどんどん山を登っていきます。   次回は車内をご紹介したいと思います。   close

【鉄】南海 特別列車 天空に乗ってきた④　（橋本駅を出発）