今回は、島原鉄道の大型移籍車のうち、長崎自動車から移籍した車を取り上げます。島原鉄道の移籍車の歴史は、2007年の長崎県営バスが長崎-雲仙線を除き島原半島から撤退したところから始まります。島鉄への路線移管とともに長崎県営バスのエアロスターMが移籍していますが、現在はすべて廃車にな…… more っています。また、台数が足りなかったようで、長崎自動車からキュービックが移籍しましたが、こちらも全車廃車となりました。翌2008年3月には、島原鉄道の島原外港-有家-口之津-加津佐間の通称「南目線」が廃線になることになり、鉄道廃止代替としてバスの運行が強化されることになりました。その際、自社の車だけでは必要数が足りなかったため、再び長崎自動車からの移籍車が登場しました。前年同様キュービックも移籍しましたが、西工58MCを中心にブルーリボンも1台だけ移籍し、バラエティ豊かになりました。そして、2018年に島原鉄道が長崎自動車の傘下に入ると、再び長崎自動車からの移籍車が登場しました。しかも、今回は長崎自動車カラーのまま移籍するという驚きの事態となりました。長崎200か455U-LV318L1990年式元:長崎自動車まずは長崎県営バス撤退時に移籍したキュービック。島鉄初のいすゞキュービックで、前後折戸も島鉄にはなかった仕様です。長崎自動車らしい分割幕はそのまま島鉄でも使われています。長崎200か519U-LV318L1991年式元:長崎自動車翌2008年の鉄道路線一部廃止に合わせて移籍したグループは、キュービックだけでなくいすゞU-LV+西工58MCも移籍してきました。島鉄は九州の事業者ながら西工の導入例がなく、この車が西工初導入となるようです。長崎200か520U-LV318N1992年式元:長崎自動車L尺だけでなくN尺も移籍しています。長崎自動車も同じ長崎ナンバーではありますが、移籍時に再登録されています。島鉄カラーの元長崎バスの車は、主に島原-加津佐の鉄道廃止区間で使われており、通学輸送で活躍していました。長崎200か522U-LV318N1992年式元:長崎自動車N尺の58MCも在籍していました。2018年に長崎自動車から移籍した車に置き換えられ、島鉄が長崎自動車傘下に入る前に移籍した車(=島鉄カラーの長崎自動車からの移籍車)は全車廃車になりましたので、お間違えの無いように。長崎22か2840車番:1522U-LV318L1995年式元:長崎自動車※下の画像は同型の長崎22か2839(1521)2018年に島鉄が長崎自動車の傘下に入ると、なんと長崎自動車のキュービックが塗装もそのままに移籍してきました。島鉄のロゴが入っているとはいえ、この塗装では長崎バスにしか見えません。長崎バス在籍時に行先表示機がLED式に交換されていましたが、島鉄移籍時に廃車発生品と思われる分割幕に戻されました。2018年2月に西工58MCを撮影した交差点で、半年後に長崎バスカラーのキュービックを撮っているとは夢にも思いませんでした…。長崎22か2887車番:1541U-LV318L1995年式元:長崎自動車長崎バスカラーのキュービックも、置き換えた島鉄カラーのキュービック・58MCと同様に、主に島原-加津佐の鉄道廃止区間で走っていますが、この車は雲仙・小浜経由で諫早への運用を持っており、諫早で長崎バスカラーのキュービックを見ることができるという珍事が発生しています。また、細かい点ですが、島鉄バスのロゴの「鉄」の字が「金に失う」ではなく「金に矢」になっており、これは長崎バスカラーのキュービックにしか見られない特徴の一つです。 close

島原鉄道 その4(大型移籍車①)