房総横断を目指した国鉄と小湊鉄道。国鉄木原線は、いわゆる赤字83線の一つで廃止の予定でしたがJR東日本移管後に廃止を免れ、鉄道を存続。第三セクターのいすみ鉄道へ引き継がれました。いすみ鉄道の国鉄形車両を話題にするのコトですよ！鳥塚氏は、沿線人口も少なく観光資源にも乏しいいすみ鉄道…… more を盛り上げるために、国鉄形車両を導入しました。キハ52とキハ28、それに車籍のないキハ30です。今回はキハ52について触れてみたいと思います。当初国鉄標準色のツートンで導入されたキハ52は、JR西日本の大糸線からやって来ました。現在は、キハ28と組んで「急行」の運用に就いています。普通列車でも全線50分強の路線に「急行」は不似合いですが、「国鉄形」に「急行」は、路線の観光価値を高めている･･･と思います。現に乗車率も高く、平日の単行運転も人気だとか。さて、大糸線の青+白から、赤+クリーム、そして首都圏色と塗色が変更されてきたキハ52。2011（平成23）年にやって来た割には、なんかくすんでいませんか?アタマの上がなんだか寂しげです。禿げてるわけではなく、剥げてるんです。種別受けには「急行」とありますが、受けの左上。錆びて穴が空いています。車両側面の中央部にはサボ受けがあります。専用の急行サボが付けられていますが、周りの塗装は亀裂だらけ。これでは雨がしみ込んで、サビが膨らみ、いつかは穴ポコが空いてしまいます。国鉄の所属を記載した車両端の「千カウ」の付近にも大きな剥離とサビです。側面を見ていくと･･･悲惨です。公園に静態保存されている車両のようなヤレ方です。いすみ鉄道が赤字経営なのは重々承知しています。鳥塚氏によるいすみ鉄道の起爆剤、というミッションをこなして頑張ってる子だというコトも知っています。全国で定期列車のキハ52に乗れるのは、いすみ鉄道だけなんですから。「古くなったらﾎﾟｲｰ」の使い捨てにするには、いかにももったいない話です。1965（昭和40）年製造の車両だけに、ヤレが早いのは仕方ないにしても、です。というわけで、キハ52の塗装費用を捻出するため、鳥塚氏が1月1日より、クラウドファウンディングを立ち上げました。（平成30年12月27日の鳥塚氏の「いすみ鉄道前社長ブログ」による）そしてめでたく、短期間で目標額を達成したそうです。同じく昭和40年代に製造された小湊鉄道のキハ200たちの方がきれいに保たれて、元気がよさそうです。いすみがボロボロでいいわけないでしょう！鳥塚氏の意思を継ぐ人、現れないとまた廃車の危機に瀕するかもしれません。何かいい手があればねぇ。鳥塚氏の知名度に頼らなくてもやっていけるような・・・。いま（2018年に撮影しました）はこんなに悲惨なことになってるキハ52ですが、時間をさかのぼってみましょう。2011（平成23）年の試運転＆お披露目会の時のキハ52です。塗装もきれい、型式の文字もくっきり塗られています。さすがに試運転の際にはピッカピカに仕立て上げられていました。雪国出身の、豪快なスノープラウもきれいに塗装されています。いすみ鉄道の心意気を感じましたよ、いかにニブい“まつもと”とはいえ。これは2011年の試運転+お披露目会での一コマです。あえてファンの皆様の後姿を入れてみました（ごめんなさいね）。これだけの人が、他駅で待機した方が、写真から見切れた人たちが、キハ52を歓迎したんです！12月12日の「いすみ鉄道前社長ブログ」ではこう書かれていました。「2011年。キハ52がいすみ鉄道に来た時の感動を、皆さん忘れてはいませんか？」くだんのクラウドファウンディングですが、いすみ鉄道の急行「キハ52」、新しい塗装へは500万円が必要！ところで今なお、キハ30は国吉駅脇に放置されたまま車籍は復活されないままです。「キハ30は久留里線に転属する前は、木原線にいたんだよな」「･･････」さて、キハ30が復活するのはいつのことでしょうか? close

いすみ鉄道のキハ52のコト～メンテナンスに見る鳥塚前社長の光と影！