東日本大震災から8年 被災地を訪問をする その2 岩手の三陸鉄道とSL銀河編の詳細

東日本大震災から8年 被災地を訪問をする その2 岩手の三陸鉄道とSL銀河編
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記事タイトル 東日本大震災から8年 被災地を訪問をする その2 岩手の三陸鉄道とSL銀河編
概要

2011年3月11日の東日本大震災から8年。前回に引き続き、2018年の9月に訪問をした岩手県の被災地を訪問をした模様をお届けをしたい。その1では、主に宮城県の気仙沼と岩手県の大船渡を9月22日・23日に訪れた模様を取り上げた。その2では、9月23日に訪問をした岩手県内を中心にお…… more 届けをしたい。岩手県大船渡市にある盛(さかり)駅。大船渡の町の中心地は大船渡であるが、列車の運行拠点はこの盛駅だ。盛駅は、大船渡線気仙沼方面のBRTのバスと三陸鉄道の南リアス線の接続駅だ。大船渡線が鉄道路線だった時代もこの盛駅が、大船渡線と三陸鉄道の境目の駅だった。盛からは、三陸鉄道南リアス線に乗る。2006年以来12年ぶりの乗車だ。この三陸鉄道は三連休パスでも乗車が可能なので、それを待っていたのだ。この車両、36-700形という車両でひとつの特徴がある。この車両は2013年にクウェートからの支援で製造をされたことが特筆される。東日本大震災の支援として、原油を支援をし、その換金で車両を購入費にしたものだ。東日本大震災の支援が世界を超えて、地域を活性をさせた例だ。2014年に全線で運転を再開をしたこの三陸鉄道南リアス線。この日の岩手は天気がよかった。12年前に乗車をしたときは、曇天だった。小石浜駅は恋し浜駅に改められた。この駅で3分ほど停車をした。駅には多数の帆立貝がある。線路から見える美しい海。そしてその先には大きな護岸がある。津波などに対して護岸をすることによって、波を防ぐのかもしれない。これが東日本大震災後のこの地域の対策なのだろう。三陸駅で、南リアス線の既存の車両にすれ違った。イオンのラッピング車両だ。三陸鉄道の既存の車両は、転換クロスシートだったかリクライニングシートだったか忘れたがけっこう豪華な車両がいた覚えがある。対向の列車がやってきて何かほっとした。この南リアス線は、トンネルが特に多い。リアス式海岸の岩手県沿岸部の地形を示しているようだ。この先は釜石駅だ。釜石駅に到着。まずは南リアス線の完全乗車が終わった。三陸鉄道といえば、いよいよ3月23日に、旧JR山田線区間の釜石~宮古間が三陸鉄道の路線として運転を再開をする。これによって、三陸鉄道は、リアス線として岩手県内沿岸部を南北に盛~釜石~宮古~久慈間が1本の路線でつながる。三陸鉄道の鉄道の完全復旧まで8年かかった。旧山田線区間は、東日本大震災によって、倒壊や水没など大きな被害を受けたのを動画などで見た。被害の大きさのあまりに復旧はかなり難しいのではないかと考えたこともあった。しかしながら、鉄道で復旧をするのは、本当によかった。地域の足として、本当に動いてほしいと思う。釜石は、東日本大震災で大きな被害を受けた町のひとつで、昔は新日鉄の製鉄所があった東北地方屈指の工業都市だ。ラグビーの新日鉄釜石という強豪チームでも有名だ。今年開催されるラグビーのワールドカップではこの釜石も会場になっている。大きな被害を受けた釜石で開催をするからこそ東日本大震災からの復興という意味では象徴なのかもしれない。釜石駅にはSL銀河が停車中。SL銀河は、釜石~花巻間の釜石線を走るSLで釜石線の復興の目玉だ。2014年から運行を開始をした。この後にSL銀河に乗るのだが、釜石駅からは乗らない。C58形239号機とJR北海道から譲渡をされた50系客車の改造車4両をつなぐ。特徴として、後述の仙人峠の急勾配対策として、客車にもディーゼルエンジンを積む。もともとこの車両が、北海道では客車でありながら、気動車に改造をされ、その装置をそのまま使うのだ。このSL銀河は銀河鉄道の夜などで知られる岩手県出身の童話作家の宮沢賢治の世界が車内では楽しめる。東北新幹線とは新花巻駅で接続をする。釜石市内を歩いてみる。駅前には津波の高さを示す標識もある。かなり高い位置まで津波が来ていたのか・・・釜石市内も市民会館が新築されていた。旧市民会館も東日本大震災の津波によって、被災をして、新たに立て直したそうだ。東日本大震災の被災で、建築物の建て直しを各地で見たが釜石は市民会館だった。こちらは釜石市民会館のすぐ近くにあるイオンモール釜石だ。このイオン、最大の特徴として2階から入り、1階には駐車場になっていることだ。2階から入ることによって、津波を防いでいるそうだ。ここが釜石最大のショッピングセンターだ。他のイオンのショッピングセンターと変わらない。ここのフードコートのラーメン屋で食事をした。釜石の町も、大船渡や気仙沼などと同じく、空き地や遊休地が多かった。釜石の新日鉄の工場は、震災で大きな影響を受けたが、製鉄所がこの街のシンボルのように見える。釜石からは、釜石線に乗り、花巻方面を目指す。釜石線の遠野~釜石も未乗区間であったからだ。本当はSL銀河といいたいが、SL銀河ではなく、普通列車で遠野を目指す。釜石駅に乗り入れる気動車は、JRはキハ100形(110形)のみだ。釜石線の釜石~遠野間というと真っ先に思いつくのが、陸中大橋~足ヶ瀬間の仙人峠だ。この区間は高低差が非常に大きい(陸中大橋駅が250m、足ヶ瀬駅が473m)ために、オメガループになっている。そのために、陸中大橋駅を出て、すぐに曲線で坂を上り、しばらくするとその陸中大橋駅付近の線路が見えた。しばらくして遠野駅に到着をする。SL銀河はこの遠野駅で長時間停車をする。なので釜石駅を後から出る(12時5分発)の普通列車に乗れば、遠野駅で追いつくことが出来る。遠野駅は、河童伝説などで有名な場所だ。これをもって、岩手県内のJR線は全線乗車となり、JR東日本区間でも、青森県の大湊線以外の乗車が完了をした。遠野の市内をしばらく歩いていると面白いものを発見をした。ガソリンスタンドを居ぬきをしたカフェなのであるが、よくよく見ると丸善石油というガソリンスタンドだったそうだ。すなわちコスモ石油を居抜きをしたのかな。ちなみに丸善石油は、国鉄民営化の前年の1986年まで存在をしたガソリンスタンドで、オーモーレツなどのCMでも有名だった。平成の末期で昭和末期までの世界に出会ってしまうとは・・・遠野駅からはついにSL銀河に乗る。2014年3月に試運転を見て、2015年6月に撮影をし、そして3度目の正直で乗車となった。このSL銀河は、最後尾の車両は、運転台付の車両だ。なので、花巻~盛岡間の回送などはこの車両を先頭にして走る。座席は赤系のボックスシートだ。今回、私は進行方向反対側の座席を取った。車両にはステンドグラスもついている。車内のインテリアも宮沢賢治の生きていた大正~昭和の初期の時代をイメージをした。車内販売で、チョコ南部アイスクリームを購入をする。中には岩手県の名物の南部せんべいが入っている。車内販売は縮小のニュースが発表されたが、SLなど観光列車では行われるそうだ。チョコ南部アイスクリームはまさにSL銀河の名物だ。車内には1号車には銀河鉄道の夜をイメージをしたプラネタリウムがある。しかしながら、プラネタリウムは時間の都合で行かれなかった。車内には南部鉄瓶の紹介や宮沢賢治の書籍などが紹介をされている。2・3号車にはソファのフリースペースもあり、そこで少し時間をすごした。釜石線の活性化は誰もが知る作家の宮沢賢治を全面に押し出し、その世界を車内で体感が出来るのがSL銀河だ。今回は、半分の区間の遠野~花巻だけだったが、全区間乗るとどのような世界が見られるのだろうか。仙人峠ではどのような風景が見えるのだろうか。乗車は1時間30分程度であったが、SLというよりも観光列車のように見えた。大船渡線のポケモンが親子向けならば、このSL銀河は万人向けだ。終点の花巻駅では歓迎の出迎えを受けた。新花巻駅で乗り換えた客も多かったが、花巻駅まで乗りとおした客も多かった。SL銀河による岩手県の復興と活性化に今後も期待をしたい。次は全区間通して乗車をしたい。帰りは平泉に寄り道をし、一ノ関からE2系のやまびこに乗った。3月16日のダイヤ改正で、東北新幹線の仙台~盛岡間は全定期列車がE5系(H5系含む)もしくはE6系での運転となる。E2系が乗り入れる機会は臨時列車のみとなる。3月11日としてどうしても取り上げたかったのがこの東日本大震災の現地訪問の記事だった。それと鉄道の記事だった。東日本大震災から8年、震災後に初めて訪れたこの地、随所に震災の影響が残っていた。建物が新築をしているということは裏を返せば、この辺りが津波の被害にあってしまったのかもしれない。BRTバスにポケモン列車にSL銀河に三陸鉄道、8年前に比べると交通も大きく変わってしまった。どうしても報道では岩手・宮城・福島の3県に集中をし、場合によれば福島の原発周辺だけに焦点を当てがちだ。この震災では茨城や青森、千葉なども被害を受けた。切り口なども慰霊碑などや家族の話、仮設住宅などに偏りがちだ。地域がどのように変わっていったか、諸外国などからの支援についてをあまり取り上げられていない。震災により、大きな変化があり、世界各地からの支援についても忘れてはならない。東日本大震災はさまざまなことを考えさせられると毎年実感をする。 close

東日本大震災から8年 被災地を訪問をする その2 岩手の三陸鉄道とSL銀河編
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タグ 鉄道 震災
投稿日時 2019-03-12 13:00:09

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