署名反対運動まで引き起こしたOsakaMetro（オオサカメトロ）の駅リニューアルデザイン案。就任したばかりのデザイナー奥山CDOのもと全5駅のリニューアル案が決定、発表されました。決定したデザインを一つ一つ見ていきます。https://subway.osakametro.co.…… more jp/news/news/other/20190829_5ekidesign.php?_ga=2.166876281.697387292.1567060336-247578899.1526988884目次【心斎橋駅】「ジ・オオサカ・ブランド」“ The OSAKA Brand ” 【堺筋本町駅】「船場文化」“ The SEMBA Culture ” 【梅田駅】「大阪から世界へ」“ From OSAKA to the World ”【中津駅】「インキュベーター発信源」“ Incubator Central ”【動物園前駅】「まるで自然の中にいるかのような空間」【心斎橋駅】「ジ・オオサカ・ブランド」“ The OSAKA Brand ” 前回発表のリニューアルデザイン案（参考）画像出典：OsakaMetroホームページより昨年発表時は海外のファッションブランドが立ち並ぶ地域にあることから「テキスタイル」をデザインコンセプトとしていました。ブラッシュアップにおいては、多くのブランドショップが並ぶ地域との連続性を深め、大阪を代表する高級店が並ぶ現代の心斎橋を象徴する高級感と上質感を感じていただける空間を目指し、そのデザインコンセプトを「ジ・オオサカ・ブランド」としました。空間全体として開業当時のアーチ構造を活かし、シャンデリアはもとの佇まいを活かしながら最新のLED技術で復元することで長い歴史を感じていただける空間としています。以前の案の中で最も酷評であった御堂筋線心斎橋駅。壁紙のようなチープなデザイン案から茶を基調とした上品なデザインに仕上がりました。要望の多かったシャンデリア存続は最新のLED技術で復元されるようです。このシャンデリアは1953（昭和28）年心斎橋駅蛍光灯化に伴い設置され、既に60年以上経過しており老朽化が考えられます。LEDシャンデリアのほかアーチ状の照明も追加され、より明るい空間へと変貌しそうです。個人的にアーチ状照明が開業当時の心斎橋駅アーチ天井を彷彿させるデザインで好印象です。【堺筋本町駅】「船場文化」“ The SEMBA Culture ” 画像出典：OsakaMetroホームページより昨年発表時は、当駅が船場地域に位置していることから、「船場町人文化」をデザインコンセプトにしていました。ブラッシュアップにおいては、デザインコンセプトを「船場文化」としました。船場の文化・交通・物流の交わりを格子で表現しています。手仕事感が残る木調パネルと先進素材でありながら暖かみのあるチタン素材により和風モダンさと匠の交わりを表しています。新たに設置する可動式ホーム柵のステンレスなどの異素材と調和させ、歴史をベースに未来へと飛躍する船場を力強く表しました。現在の堺筋本町駅。一昔前の大阪市営地下鉄で標準的な長方形タイルの壁面です。リニューアル工事により四角の格子を散りばめた和モダンなテイストに仕上がり、温かみのある木目調デザインになるようです。今回の発表では御堂筋線メインで他路線は中央線堺筋本町駅のみの発表です。【梅田駅】「大阪から世界へ」“ From OSAKA to the World ”前回発表のリニューアルデザイン案（参考）画像出典：OsakaMetroホームページより昨年発表時は、大阪のみならず世界の情報があつまる「インフォメーションターミナル」をデザインコンセプトとしていました。ブラッシュアップにおいてはそのデザインコンセプトを「大阪の情報を世界に発信する」と捉えなおし、日本最大級のパノラマビジョンが最も活かせるような空間としています。具体的には、照明器具と新たに設置する可動式ホーム柵のステンレスをアクセントとした白く明るく伸びやかな大空間とし、パノラマビジョンと柱サイネージを合わせた新時代のデジタル広告の大きな舞台として、大阪から世界へ発信するOsaka Metroのフラッグシップ駅にしていきます。既存のリニューアルデザインを生かし、日本最大級の大型ディスプレイ「パノラマビジョン」が設置されます。天井の低いエリアのリニューアル工事も本格的にスタート。シルバーの可動式ホーム柵をアクセントとした明るい清潔感のある駅に生まれ変わります。【中津駅】「インキュベーター発信源」“ Incubator Central ”画像出典：OsakaMetroホームページより昨年発表時は「プレゼンテーション」をデザインコンセプトとしていました。今回はスタートアップ企業以外にも大学や専門学校による新しい取組みなどをプレゼンテーションできる場所として「Incubator Central」をコンセプトに、機能的にもブラッシュアップを行いました。進行中の改装計画を活かしながら、天井のルーバーをホームと平行して走らせ、また柱にはサイネージを埋め込み、プレゼンテーションスペースとの連携を図っていきます。草が生えるほど汚い駅だった中津駅。現在もリニューアル工事が進行中で光る壁も一時期点灯していました。今回のリニューアル案を見るとさらに進化するようです。黒・白・シルバーを基調とした都会的スタイリッシュ感がGOODなデザインです。【動物園前駅】「まるで自然の中にいるかのような空間」画像出典：OsakaMetroホームページより動物園前駅については、昨年実施した公募プロポーザルで選定された中西正佳・貴志泰正・京智健　設計共同体がデザインを担当し、現在実施設計を進めており、ＣＤＯが全体のデザインを鑑みてアドバイスを行っています。 昭和４４年に描かれて以降長く親しまれてきた動物タイルを保存・活用し、地下空間でありながらも、まるで自然の中にいるかのようなワクワク感のある楽しくて明るい駅にしていきたいと考えています。既存のタイルに描かれた動物や先端技術によって映し出される動く動物、木漏れ日のような照明、生きた植物などによって自然の雰囲気を表現します。照明の暗さが古さを感じさせてしまっている現在の御堂筋線動物園前駅。タイルの動物たちは等身大で描かれています。開業当時からある動物タイル（現在のものは2代1969年～）はリニューアル後も保存活用されるようです。動物タイルを生かしつつ丸デザインの明るい駅へ生まれ変わります。終わりに今回発表された5駅のリニューアルデザイン案。以前のものと比べると「一新するもの」・「継承するもの」がうまくまとまって格段に良くなっていました。残り10駅のリニューアルデザイン案はまた後日発表されるようです。こちらもすごい楽しみですね。鉄道ブログランキングに参加しています close

【OsakaMetro】意匠もしっかり継承！5駅リニューアルデザイン案決定