JR西日本・加古川線からは、かつて3本の支線が延びていました。三木線、北条線、そして鍛冶屋線です。三木線、北条線は1985（昭和60）年、第三セクターの三木鉄道（のちに廃止）、北条鉄道に転換しましたが、鍛冶屋線は1990（平成2）年にごっそり廃止されることとなりました。では在りし…… more 日の鍛冶屋線の様子をご覧いただきたく存じますのコトです！かつてはまったく珍しくなかったキハ40の鍛冶屋線色です。キハ40、キハ52、キハ58はあと100年くらい走り続けるような台数を誇っていましたが、どんどん新型車に更新されていきましたね。よく見ると黄色いドアが手動扱いになっています。こちらはやはり鍛冶屋線色のキハ23。裾絞りではない近郊型、キハ45のお仲間ですね。終点の鍛冶屋駅です。開業時の1923（大正12）年の建設当時の駅舎が使われていました。もともと播州鉄道→播但鉄道が加古川駅-西脇駅-鍛冶屋駅間が本線として開業し、野村駅（現・西脇市駅）-谷川駅間は支線として開業したのでした。加古川線電化前の運行形態は、加古川-西脇、加古川-鍛冶屋直通が主で、加古川線・谷川方面へは鍛冶屋線の分岐する野村駅で乗り換えが必要でした。鍛冶屋線の自立式駅名標はちょっと独特の形状でした。鍛冶屋駅は、かつての所在地に「鍛冶屋線記念館」としてホーム1両分とキハ30、中村町駅の駅名標とともに整備されています。鍛冶屋線は廃止、と決まったものの、実際のところ野村駅-西脇駅の一駅間が輸送密度が高いことはわかっていました。そこで野村-西脇のみ鉄道で存続、三セクで全線存続、全線バス転換、と議論が紛糾しましたが、結局野村-鍛冶屋間の全線が廃止とあらためて結論付けられ、1990（平成2）年に廃止されました。西脇駅は鉄筋コンクリート造り平屋建て（高天井）の駅舎でした。西脇・多可郡一帯で初めて市制を施行したことから、地域の中心都市として発展した経緯があります。そのため、野村-西脇間の存廃が議論となったわけですね。国鉄の西日本、主に近畿地方でよく見られた「国鉄形駅名標」です。首都圏のスミ丸ゴシックと違う書体が特徴的ですが・・・どこかで見たような・・・・・・・あ、視力検査のアレだ！さて、西脇駅の廃止で急遽クローズアップされたのが、鍛冶屋線の分岐駅だった野村駅です。野村駅当時の駅舎。市の代表駅だった西脇駅が廃止されてしまったため、隣駅の野村駅を改修、「西脇市」駅と改称し新たに代表駅として設定したのでした。今は無き「野村駅」の駅名標です。現在は「西脇市駅」に名称が変更されましたのコトですね。野村駅（現・西脇市駅）の跨線橋から加古川方面を展望。単線の線路が何本にも分かれて当駅につながっています。信号上も鍛冶屋方面が本線、谷川方面が支線という扱いでした。ホーム先端の両側に腕木式信号機があるのにお気づきですか?いつ頃まで「トーマス」では現役の腕木式信号機が使われてたんでしょう?今回、以前行ったまま廃止となった鍛冶屋線を採り上げてみましたが、調べてみると路線跡がサイクリングロードになっていたり、鍛冶屋駅や市原駅が資料館として残っていたり、駅跡に駅名標が立っていたりと意外にも痕跡が多く残っていることに、驚きました。です。三木線（三セク化後に廃止）より、将来性はあったんじゃないかな? close

JR西日本・鍛冶屋線、在りし日の姿を出してみた